|
学生ローンと未成年者契約を解説する専門情報サイト

未成年取り消しとは、契約当時に満20才に満たない未成年者が、親の承諾もなしになした契約行為を、後から取り消しを主張することができる権利のことを言います。(民法第5条)
(取り消しを主張できるのは、本人・親権者・法廷代理人等) |
 |

そもそも未成年者との金銭消費貸借契約は有効なのでしょうか?
答えは「一応有効です」という表現になります。
「一応有効」とは、契約そのものは有効であるが、後から取り消しを主張することができるという事であり、主張してはじめてその契約ははじめからなかった状態にすることができるというわけです。
主張をしなければ、その契約は「有効」になります。
「はじめからなかった状態に戻す」ということは、元金は返さなければいけないのでしょうか?
答えは、現在手元に残っている分だけを返せば良いのですが、これについては諸説様々ありますので、「未成年取消権の例外」と「未成年取り消しの判例」で解説したいと思います。

●学生ローンはなぜ親の承諾を得ないのか?
学生ローンは未成年者に対しても親の承諾なしに融資をしています。
未成年取り消しというリスクを抱えながら貸付を実行する理由を推測すると、以下の点が考えられます。
@顧客のプライバシーの保護
A営業上の理由
解説
学生ローンに限らず、誰でも借金というものは人に知られたくないものです。
申込者の立場から見た場合、申し込みをした時点で保護者等に連絡される行為は、絶対に避けたいと思う心理が働きます。
学生ローン等の業者の立場からすると、良く言えば顧客のプライバシーに配慮したものであり、裏を返せば親の同意確認の連絡をすれば顧客が寄り付かなくなるので、営業上、得策ではないということになります。
こうした理由等から、学生ローンは親の同意を得ずに貸し付けを実行するのだろうという推測が成り立ちます。
●未成年者への貸し付け金額
学生ローンの未成年者に対する上限貸付金額は、5万円〜10万円が一般的です。
中には未成年者不可とする業者もあります。
貸し付け上限額を低めに設定するという事は、やはり貸し倒れリスクと社会的な非難が背景にあると考えられます。
●なぜ貸すのか?
学生ローンは未成年取り消しというリスクを承知の上でなぜ貸すのでしょうか?
その理由は
@未成年取り消しを主張する顧客の比率が低く、十分収益に繋がる。
Aいずれは成人するので、そうなると優良顧客となる。
B大手消費者金融会社は未成年者は融資対象外なので、顧客獲得のチャンスでもある。
以上の理由が考えられます。
リスクを承知の上で融資をする以上、それ以上のメリットがある事は容易に推測できます。

こちらについては別の頁で詳しく解説しますが、未成年取り消しの背景には、マルチ商法や何らかの詐欺的な投資話等、悪質業者の関連がよく取り沙汰されます。
通常の学生ローン利用者は、未成年取消権を行使するケースは少なく、ほとんどの場合、こういった悪質業者に騙されてしまった未成年者がこの権利を行使する確率が高いようです。
●学生ローン会社と悪質業者はグルなのか?
度々持ち上がる話ですが、「学生ローン会社と悪質業者がグルになって騙している」という噂を聞くことがあります。
悪質業者とは投資話、マルチ商法等のことであり、最近ではパチンコの打ち子等の射幸心につけこんだ詐欺事例もあります。
マルチ商法自体は合法ですが、そこに商品の流通の実態がなければネズミ講となり、犯罪行為になります。
また、マルチ商法についても「損をする可能性がある」等の十分な説明が義務付けられており、これがなされていない場合は違法行為となります。
ほとんどのマルチ商法がこの説明義務を果たしていない事が多い為、問題になるわけです。
では、学生ローン会社と悪質業者がグルになるということはあり得るのでしょうか?
結論から言えば、あり得ないと考えます。
その理由は
@学生ローンのほとんどは貸金業者としての「登録」を済ませた健全な貸金業者であること。
A学生ローン会社の公式サイトで悪質業者に対する注意喚起を促していること。
●なぜこのような噂が流れるのか?
被害者が消費者センター等に相談した際に、ごく一部の消費者センター等で軽はずみな発言や、保護者等の思い込みから、このような誤解を招くこともあるようです。
しかし、現実的にはそのような事実はないということを認識することも重要です。
いずれにせよ、マルチ商法などの投資話等にはぜったいに手を出さないことが重要です。
万一騙されてしまった場合、「未成年取り消し」という法律で保証された制度もあるので、当サイトでは説明していきたいと思います。
※借りたものを1円も返さないというのもどうかと思いますが、未成年取り消しというリスクを承知の上で貸付をする学生ローンにも全く非がないというわけではないと思うので、客観的な見解で判例等も交え、解説していきたいと思います。
未成年取り消しを行使するか否か、迷っている方の為にお役に立てれば幸いです。
|
|
|